すまいテラスいな

「伊那谷の住まいと暮らしを“てらす”」をミッションに掲げ、移住者が多い伊那市において、移住者のための情報発信施設を民間で行うプロジェクトです。このプロジェクトは、移住者が伊那谷での生活をよりスムーズに、そして快適に始められるようサポートすることを目指しています。

施設は、伊那市駅前に位置するかつて和菓子店だった3階建ての建物をリノベーションで再利用したものです。1階は施設の中心的用途である移住者のための情報発信の場所とし、常駐コンシェルジュが移住に関する情報を提供します。2階はリビングのようなフリースペースで、移住者や地元住民が交流できるラウンジとして機能します。ここではイベントやワークショップも定期的に開催し、地域の魅力や暮らしの知恵を共有します。3階はシェアオフィスとして、移住者のみならず地元の住民が仕事を始めるための場を提供します。

外観は、移住を検討する方々が気軽に立ち寄れるようガラス張りとし、開放感を演出しました。夜になると、施設のロゴマークをモチーフにしたランタン・灯台のように明かりが灯り、新たに駅前周辺を照らすランドマークとなります。デザインにおいては、既存の構造体のコンクリートとそのグレーの色味をベースに、白や黒、木の素材を散りばめたシンプルかつ温かみのあるインテリアとしました。これにより、現代的でありながらも落ち着いた空間を創出し、訪れる人々にリラックスした時間を提供します。

この施設は、伊那谷での新しい暮らしをスタートする方々にとって、情報を得るだけでなく、人とのつながりを育み、地域に根ざした生活を築くための大切な拠点となることを目指しています。伊那谷の豊かな自然や温かいコミュニティに触れながら、移住者が新たな一歩を踏み出せるよう支援します。

※※次世代型空間デザインメディアTECTURE MAGにて紹介していただきました。