2018/09/11

週末に東京に行き、建築系の展覧会をいくつかみてきました。展覧会をみる判断基準は様々だと思うのですが、最近の僕個人に関しては、同伴してもらっている建築の知識のまったくない外国人の妻が楽しめるかどうか、ということが大きな判断基準になっております。展覧会は、ものづくりに関わる人間にとって知識や見識を深める重要な機会でしょう。ただ、地方都市に住んでいる僕にとっては時間と労力とお金がやや必要で、そのうえ限られた時間のなかで前述のような同伴者の満足感も得なければならないとなると、みることができる展覧会はおのずと限られてしまいます。つまり、建築の展覧会によくあるエスキス模型を大量に並べて展示であるとか、あるいは著名な建築を新たな歴史観で並び替えてみた展示であるとか、ある意味オーセンティックな建築の展覧会については、内容の良し悪し以前にハイコンテクストということもあって、しばらくの間わざわざみにいかなくてもいいのかな、という感想を今回抱きました。そういった展覧会のなかで、僕も妻も楽しめたものの感想を。

ゴードン・マッタ=クラーク展
学生時代にはじめてスプリッティングの写真をみたときの「なんだかよくわからないけど、家がぶった切られていてめちゃくちゃかっこいい」といった衝撃が今でも忘れられません。彼の活動について網羅的に解説された日本語の文献は少なかったので、今回のような回顧展はとてもありがたいです。また、実際のスプリッティングのコラージュ写真が展示されていたのですが、今のようなパソコンやデジカメもない40年前にこんなかっこいいコラージュがつくられていたなんて、本当に驚愕です。あと、今回の展示方法については、大きなスペースを壁で仕切らず様々な什器や半透明なカーテンなどでゆるやかに仕切る方法だったのですが、その方法がマッタ=クラークの活動にマッチしており、そのうえ何よりかっこいい、というか超おしゃれで、同世代の建築家が設計をしたとのことで、展示内容そっちのけに嫉妬してしまったのが正直なところです。

teamLab Planets TOKYO
こちらは、展覧会というよりもショーといった感じで、だれもが無条件に楽しめる展示でした。おそらく光を使ったこのような展示の構想は昔からあったのでしょうが、様々な技術の進歩と革新によって昔からあった構想が無理なく実現できるようになった、といった感じでしょうか。インスタ映えまくりで、とても楽しめました。