2024/11/16

先日、「すまいテラスいな」にいらした移住予定のお客様とともに、お客様が購入を検討されている中古住宅を現地で拝見してきました。当日は、建物を確認しながら不動産屋さんにいろいろと質問を行い、その後ファミレスでじっくりとお話を伺う、という流れでした。

これまで、移住者の方といえば、中古物件を購入してリノベーションして暮らす、というイメージを勝手に抱いていました。しかし今回のお客様は、住宅そのものよりも、牧歌的な田舎の環境を重視されていることがわかりました。そのため、今回ご覧になった物件ではなく、他の場所の物件を購入し、既存建物を解体した上で地元のビルダーさんに新築を依頼される方が良いのでは、という話になりました。

今後お客様がどのような判断をされるかはまだわかりませんが、こうしたケースでは、建築士として自身の設計によるリノベーションや新築を勧めるのではなく、お客様の希望をしっかりと理解した上で、最善の選択をしていただくための助言を行うべきだと考えています。もちろん、設計の仕事につながることが理想ではありますが(笑)、建築士としての社会的役割はそれだけではないと感じています。

また、こうした現地同行のようなサポートは、移住者の方だけでなく、地元の方にとっても安心材料になると考えています。中古住宅や空き家の購入を検討しているものの建物の状態や活用方法に不安を抱えている方々にとって、専門家の視点を加えることで選択肢を広げ、判断材料を増やすお手伝いができればと思います。

今後は「すまいテラスいな」と連携し、移住予定者や地元の方を対象にした中古物件同行サービスの提供を視野に入れていきたいと考えています。これにより、物件や地域選びに感じる不安を軽減し、より良い暮らしのスタートをサポートできれば幸いです。

(写真は数年前のもみじ湖の紅葉です)